親も頭を悩ます夏休みの自由研究にはもちろん、何かと家ですごすことの多い環境で「好奇心を満たし、作ってプログラムして何度も繰り返して遊べる」そして学べる教材はありがたいですよね。
でも「プログラミング教材って何万円もするんじゃないの?」と思っていませんか。
最近はさまざまなプログラミング教材が出ています。中にはパソコンも必要がない「アンプラグド」と呼ばれる教材もありますし、タブレットがあれば無料で利用できるプログラミングアプリもあります。ではさっそく見ていきましょう!
9,999円以下で「プログラミング体験」ができる教材はコレ!
少なくとも9,999円以下で購入できるロボット・プログラミング教材を紹介します。はじめてのプログラミング工作
「はじめてのプログラミング工作」は、初心者向きのプログラミング工作キットです。わかりやすい入門ガイドブックがついており、パーツもすべてパックされているので、これひとつでさまざまなプログラミング工作ができます。
プログラミングはScratchをカスタマイズした独自のアプリで専用公式サイトからダウンロードできます。
マイコンやモーター・センサー・工作用ブロックなど合計28点のパーツがあり、男の子が大好きなクルマから、女の子が喜びそうな占いロボットなども作れます。対象年齢は推奨8歳以上です。
参考価格 | 6,600円(税込) |
対象年齢 | 8歳〜 |
TAMIYA楽しい工作シリーズ カムプログラムロボット「発展性のあるアンプラグドロボット」
プラモデルで有名なTAMIYAの楽しい工作シリーズは自由研究にもピッタリの工作キットです。ごく簡単なものもありますが、おすすめしたいのがプログラミングもできる「カムプログラムロボット」です。
パソコンでプログラミングするのではなく、キットを組み立て「カム」と呼ばれるピンのようなものをさして動きを制御することで、論理的思考を育てる教材です。ここまでならパソコンもネット環境も必要ありません。
ちょっと難しい部分もあるので、低学年のお子さんならTAMIYA楽しい工作シリーズのもっと簡単なものを選んでもいいかも。
さらにArduino/Raspberry Piといったマイコンボードや基盤を組み込むと、本格的なプログラミングロボットになります。高学年のお子さんなら基盤を購入し、親子で改造するのも楽しそうです。
参考価格 | 3,520円(税込み) アンプラグド(パソコン必要なし) Arduino/Raspberry Piを搭載可能 |
対象年齢 | ー |
embotダンボールでロボット制作&本格的なプログラミング体験ができる!
コエテコでも何度か紹介しているembotは、しっかりプログラミングもできて、ロボットを動かせるのにお値段もリーズナブル!
ロボットはダンボールでできており、色を塗ったり折り紙を貼ったりデコレーションできる楽しみもあります。公式サイトから専用のプログラミングアプリをダウンロードして利用します。
小学校低学年なら多少、パパ・ママのお手伝いが必要かもしれませんが、わかりやすい動画も公開されているので基本的にはお子さんひとりでも組み立てられます。
ダンボールというのがポイントで、動物にしたりクルマ型にしたり、モーターや動きをうまく利用して創意工夫をすれば、いろいろなロボットに変身させられるところも夏休みの自由研究に向いています。
無料のアプリは本格的なプログラミングにつながるような大変よく考えられたシステムで、しかも無料でダウンロードできるので、まずプログラミングを試してみてもいいかも!
参考価格 | 6,600円(税込) |
対象年齢 | 6歳〜 |
micro:bit マイクロビットはじめてセット|2021年7月16日に新バージョンが発売スタート
子ども向けプログラミング学習教材として開発されたマイコンボード「micro:bit」を基本とした、ビギナー向けのセットです。micro:bit(マイクロビット)は世界中で小中高生を含めた多くの学生たちが利用している基盤ですが、これだけでは知識やスキルがないと何を用意して、どう行ったらいいのかわかりません。
はじめてセットには詳しいスタートガイドがついており、必要なものもひと通り揃っているので、小学生のお子様にちょうどピッタリのセットです。
2021年7月にバージョンアップされた№2が発売をスタート。
親もプログラミングはさっぱりわからない!という場合でも、パソコンにつなげるケーブルまでついており、ガイドを読みながらチャレンジすれば小学校低学年から楽しめます。
参考価格 | 4,980円 |
対象年齢 | 推奨8歳〜 |
Sphero mini Pink(スフィロ ミニ ピンク)ロボティックボールをプログラミング
Sphero mini(スフィロミニ)はゴルフボールみたいな小さなロボティックボールですが、さまざまな機能が詰まっています。
Sphero Eduアプリをダウンロードしてボールのプログラミングを行います。スマホでも使用できるのでとてもお手軽なところもポイントですね。ボールの色もカラフルでピンク以外にも何色もあります。
ボールで遊べるように小さなボーリングのピンやコースを作る三角コーンもついているんですよ。
プログラミングもドロー(ペンで描く)を使えば子どもでも簡単に動きを再現できます。ドローから、ブロック(Scratch風)へと進み、テキストコーディング(JavaScript)まで本格的なプログラミング学習ができるのも魅力です。
参考価格 | 5.980円(税込) *販売元によって値段に差があるので要チェック |
対象年齢 |
プログラミング・フォロ |組み立てる間もワクワクのプログラミングロボット
プログラミング・フォロは、赤外線センサー・サウンドスピーカー・ドットマトリックスLEDを搭載した6足歩行ロボットです。いかにもロボットらしい見た目なので子どもも喜びそうですね。
パーツが多く組み立てが多少大変ですが、この値段でかなり本格的なロボットが制作できるのが魅力。小学校中学年から高学年で、特にプラモデルが好きな子にはピッタリかも。
PaletteIDE(プログラミングソフト)は、アイコンを並べてつなげていくような直感的なプログラミングなので、小学生でもわかりやすくなっています。PaletteIDEを最初にプラグインするときはご両親がちょっと手伝ってあげたほうがいいかも、ですね。
参考価格 | 8,250円(税込) |
対象年齢 | 10歳以上 |
ユカイなぼうけん&ココロキットセット|紙ストローでロボット制作&プログラミングで動かそう
モーターと電気スイッチのみで作られた回路(ココロキット)に、付属の紙ストローを使って自由に工作しロボットを制作します。Bluetooth(BLE)を用いて無線で操縦でき、プログラミングもビジュアルプログラミングkurikit(子どもにも簡単にできるブロック式)とテキストコーディングが可能。ココロキット専用ビジュアルプログラミング画面をパソコン等端末のブラウザで使用します。
ストローを組み立ててて折り紙を貼り付けたり紙コップで体を作ったり、自由に工作したロボットをプログラミングで動かせるので、自由研究にもピッタリです。
参考価格 | 6,600円(税込) |
対象年齢 | 小学生〜 |
無料で使えるプログラミングアプリ
誰でも無料で利用できる子ども向けのプログラミングソフト・プログラミングアプリもあります。モニター上でプログラムをし、たとえばアニメーションを作ったり、ゲーム制作も可能です。Scratch
Scratchはタブレットやパソコンで公式サイト上で、特に登録も必要なくすぐに利用できるキッズ用のプログラミングアプリです。世界中で利用され、Scratchを活用したアプリもたくさん出ています。
丁寧なチュートリアルもありますし、Scratchを利用して「○○を作ろう」といった子供向け書籍もたくさんありますから参考にするといいですね。
対象年齢:8歳〜16歳
*5歳から7歳のお子様向け「ScratchJr」もあります。
公式サイト | https://scratch.mit.edu |
ビスケット
ビスケットは、元NTT基礎研究所、NTTコミュニケーション科学研究所勤務の計算機科学者、原田康徳氏(通称:原田ハカセ)が開発したビジュアルプログラミング言語で、子どもでも簡単にプログラミングできるようになっています。
メガネとよばれる仕組みがプログラミングのポイントで、コツさえつかめば簡単にプログラミングができちゃいます。
ビスケットも無料でアプリをダウンロードして利用できます。Scratchよりもさらに直感的(見るだけでわかる)なので、小学校低学年のお子さんや、たとえばもっと小さなお子さんでもちょっとママ・パパがお手伝いすればプログラミングを体験できます。
公式サイト | https://www.viscuit.com |
ロボットを開発している会社もチェック!無料アプリで試してみよう
他にも、たとえばプログラミングロボットを開発や運営している会社が、公式サイトで「プログラミングアプリ」を無料で利用できるようにしているところもたくさんあります。
たとえば今回ご紹介しているembotは、アプリは無料です。プログラムを行えば、画面上のエムボットの動きを確認できます。またロボット自体はこちらで紹介していませんが、お掃除ロボット「ルンバ」のアイロボットが開発したSTEM教育/プログラミング学習ロボット「root(ルート)」も、アプリは無料で使用できます。
ロボットを買う前に試してみたり、どんな感じでプログラミングできるのかチャレンジできるので、こちらも試してみるといいかも!
プログラミングアプリを使って「夏休みの自由研究」にするためのヒント
プログラミングアプリは、最初に紹介したロボットや工作キットのプログラミングセットと違い、本体がないので自由研究にしづらいなぁと思ったかもしれません。でもちょっとした工夫で学校に提出する自由研究にできますよ!
たとえばプログラムを作っている過程をスクリーンショットで撮影、あるいはパパ・ママがカメラで撮影しましょう。写真や画像をプリントアウトしたら、模造紙に貼って「○○ゲームの作り方」をカラフルに描いたり、高学年なら調べ学習のようにレポート形式にしてもいいですね。
小学生のプログラミング教材の選び方
プログラミング教材はいろいろと出ていますが、選び方のポイントは2つあります。- 子どものレベルに合わせる
- 子どもの興味に合わせる
ちょっと難しいくらいのほうが夢中になるタイプ、簡単なものならスイスイこなすけど出来ないとイヤになっちゃうタイプ、お子さんの性格も考慮するといいですね。
もうひとつ大切なのが、子どもの興味に合わせることです。
親としては「本格的なプログラミングが学べるものを」「小学校の授業で使っているような感じ」などと考えがちです。「電子工作みたいなキットがいい」と親が勝手に決めつけず、お子さんと一緒にいろいろな教材を見比べて「どれが面白そうかな」と内容とともに、レベルもチェックしながら選ぶのがポイントです。
くれぐれも「これがいいわよ!」と押し付けないようにしましょうね。子どもが持っている興味・好奇心を満たすことが大切です。
夏休みはお安い&無料のプログラミング教材で乗り切ろう!
プログラミング教材は、実は幅広いレベルに対応できるようになっていることが多いんですね。一番かんたんな方法で使えば幼稚園の子どもでもできる、プログラミングアプリもステップアップできるようになっていて最終的にはかなり複雑な動きをプログラムできる、といった教材も多くあります。つまり長く使えるものもあるということ。
今回はお値段もリーズナブルで最初にチャレンジしやすいものを選びました。長い夏休み、しかもまだまだお友達と集って遊ぶのが難しい状態が続いていますが、ぜひ親子でプログラミングに初挑戦してみませんか?
もしお子さんが興味を持ったら、今度はもう少し本格的でいろいろなことができるプログラミング教材にチャレンジしたり、ワークショップに参加してみたりするのもおすすめです。